横手市平鹿町の浅舞地区は、皆瀬川の扇状台地の先端にあり、伏流水が豊富に湧き出す地域。舞鶴酒造は大正7年(1918年)に、現在の横手市増田町にある通覚寺の住職を中心とした有志が立ち上げました。清らかで水質が軽く酒造りに適している水が豊富に湧き出していることから、この地域を選んだと伝えられています。
社名の「舞鶴酒造」と酒の銘柄「朝乃舞」は創業当時、酒蔵の近くの沼に毎朝鶴が飛来していたことから名付けられました。
舞鶴酒造は純米酒だけを仕込む蔵で、仕込んだ日本酒は3年から5年程熟成させてから出荷しています。かつては普通種なども仕込んでいましたが、現在の社長の娘で杜氏を務める工藤華子さんが、醸造を学んでいた大学時代の先輩から純米酒についての話を聞き、全量純米に切り替えました。日本酒を熟成させたほうが、腰が据わっておいしくなると感銘を受け、自身の蔵にも取り入れたのが、平成14年のことです。
温度管理が重要な酒造り。秋田県内の酒蔵では一般的に秋田流長期低温仕込みと言われる温度が低いなかで酒造りをしています。しかし舞鶴酒造では、他の蔵よりも高い温度で仕込みを行っています。もろみをしっかり発酵させることが狙いで、発酵の具合を見極めながら調整を行っています。
18年豪雪と言われている平成18年(2006年)の豪雪や平成23年(2011年)の東日本大震災などで蔵が倒壊する被害を受けたことから、現在はほかの蔵を借りて酒造りを行っています。
工藤さんは大学を卒業後、東京の醸造研究所を経て、平成15年(2003年)から舞鶴酒造で杜氏を務めています。
「日本酒は自分の気持ちがお酒に表れてしまいます。信念を持っていないといいお酒はできません。米の旨味を十分に引き出し、ふくよかな味わいで、口のなかで旨味が広がる。そして料理の邪魔をせず、ゆっくり楽しめる酒を造りたいです。それが究極の食中酒であり、私の目指すお酒です」。
名称 | 舞鶴酒造株式会社 |
代表 | 工藤 幹男 |
所在地 | 〒013-0105 秋田県横手市平鹿町浅舞字浅舞184番地 大きな地図で見る |
電話 | 0182-24-1128 |
FAX | 0182-24-1129 |
ホームページ | https://www.osake.or.jp/kuramoto/30maiduru.html |