「米の秋田は酒のくに」である本県は、全国有数の米どころであり、清酒の生産量と消費量の両面で突出した、まさに「美酒王国」です。
交通機関や文化的な面で決して恵まれているとは言えない地域にありながら、今日の「美酒王国」の地位を確立できたのは、先人たちの幾多の努力と時代の進展に適応した施策が不可欠であったということは言うまでもありません。
秋田県は寒冷積雪の冬が長いこともあり、昔から酒の消費量が多い土地でした。また、米産地として原料米の確保が容易であり、さらには良質な水源や気候風土等、酒造りの条件に大変恵まれていたため、県内各地に多くの酒造業が興りました。
秋田県の酒造業の歴史は古く、現組合員の3分の2が創業百年を超えています。 県内最古の酒蔵は、長享元年創業のにかほ市にある「飛良泉」であり、全国でも3番目に古い酒蔵として知られています。
創業年 | 代表銘柄 | 県内蔵元数 | |
西暦 | 元号年 | ||
1487 | 長享元年 | 飛良泉 | |
1615 | 元和元年 | 福小町 | |
1675頃 | 延宝年間 | 千代緑 | 746 |
1688 | 元禄元年 | 福禄寿 | |
1689 | 元禄二年 | 秀よし、日の丸 | |
1750 | 宝暦元年 | 楽泉 | 1726年833 |
1815 | 文化12年 | 銀鱗 | |
1852 | 嘉永5年 | 新政 | |
1865 | 慶応元年 | 出羽鶴 | |
1872 | 明治5年 | 千歳盛 | |
1874 | 明治7年 | 春霞、両関、天寿 | |
1875 | 明治8年 | 喜久水 | |
1879 | 明治12年 | 太平山 | |
1886 | 明治19年 | 阿櫻 | |
1896 | 明治29年 | 奥清水 | 170 |
1901 | 明治34年 | 白瀑 | |
1902 | 明治35年 | 雪の茅舎 | 185 |
1907 | 明治40年 | 出羽の冨士 | 139 |
1908 | 明治41年 | 秋田晴 | 142 |
1913 | 大正2年 | 刈穂、福乃友 | 132 |
1914 | 大正3年 | 大納川 | 134 |
1915 | 大正4年 | 八千代 | 134 |
1917 | 大正6年 | 天の戸 | 134 |
1918 | 大正7年 | 朝乃舞 | 151 |
1919 | 大正8年 | ゆきの美人 | 153 |
1922 | 大正11年 | 秋田富士、爛漫 | 158 |
1944 | 昭和19年 | 秋田誉、北鹿、高清水 | 48 |
1945 | 昭和20年 | 一滴千両 | 53 |
1964 | 昭和39年 | 八重寿 | 81 |
1972 | 昭和47年 | やまとしずく | |
1973 | 昭和48年 | 金紋秋田 | 67 |